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サンスターの「G・U・M」発売20周年

歯周病対策という新たな社会的テーマに取り組んだサンスターの「G・U・M」シリーズが発売20周年を迎えた。 発売以来、歯周病予防の最先端を走りつづけ、同時に、「80歳で20本の歯を残そう」をスローガンに掲げた8020運動へ も積極的に取り組み、しかも売上げも今もって順調に伸ばしている。「G・U・M」はさらに次のマーケティングステージ に進化しようとしている。

■新習慣提案とマインドシェア

「G・U・M」の成功はひとえに “トータルケアで歯周病菌とたたかう”という新習慣を提案したことにあるといっても過言ではない。 当時は歯周病という言葉さえ知らない。当然「歯周病を予防したい」というニーズなど存在しなかった。それだから第一の目的をマー ケットシェアではなく、まず、歯周病とは何かを知ってもらうこととその中に「G・U・M」を明確に位置づけてもらうための“マインドシェア” を獲得することがマーケティングの前提となった。

■通念への挑戦

以上の基本的な考え方は、当時の通念を越える様々な試みにつながることになる。 新しいオーラルケア習慣を提案するために、発売当時からデンタルリンスや歯間ブラシ、デンタルフロスなど“複数のカテゴリー” を取り揃えていたこと。その結果としてカテゴリーの高い併用率が「G・U・M」の強みにつながっている。 当時全く魅力のないオーラルケア市場で新しい付加価値をもった商品を価値に見合った価格で提供しようという画期的な“価格戦略” をとったこと。また、消費者はもちろん販売店や卸店に歯周病を理解してもらうために、 “知識を売る”営業へ転換したこと。 今でいうCRMや口コミマーケティングのはしりともいえる、消費者に直接アプローチをする “ダイレクトコミュニケーション”。 売り場から商品とともに歯周病に関する知識を提供するために、「G・U・M」シリーズを集合して陳列し、歯周病に関する情報 と合わせて展開する「歯周病コーナー」をつくるなどの店頭重視の営業活動を徹底したこと。 さらには、“特定多数”の消費者と直接的は結びつきのための「オーラル・セミナー」をはじめとする“草の根運動と辻説法”。 これらにはすべて当時の通念への挑戦であり、現代でも通じる革新的マーケティングといえよう。

■ブランド進化 “Mouth & Body”

「G・U・M」はさらに次のマーケティングステージに進化しようとしている。歯周病の認知はこの20年間で9%から99%と飛躍的に向上した。 しかし、近年明らかになった糖尿病や心疾患・脳卒中、早産と肺炎などの「歯周病と全身との関わり」についてはまだ充分に理解されていな い。そのために全身の調和の中でオーラルケアを考える“Mouth & Body”を提唱し、「G・U・M」をオーラルケアという口腔内に留まらず、 “全身の健康を守るブランド”に進化させる新たな挑戦を始めている。

「G・U・M」は、歯周病に関する知識を分かりやすく伝え、歯周病を予防したいというニーズを喚起し、そのニーズを充たす差別化された ソリューションを提供する、まさに歯周病菌とたたかう一途でブレないマーケティングの歴史でもあり、そのたたかいはこれからも続く。